ETS手術の効果は?費用は?副作用は?後悔しないために徹底解説


なんとしても手汗を止めたい。そう思う方が最近非常に多くなっています。
今の技術力で確実に手汗を止める方法がただ一つだけあります。

それが、ETS手術です。

ETS手術とは、内視鏡外科手術のひとつで、胸腔鏡下交感神経節遮断術のことを指します。
汗を出す指令を出している交感神経を切って、そもそも命令自体が出ないようにして確実に汗を出させないようにする手術です。

ただ、一度神経を切ってしまうと修復することが出来ないので、手術を受けることを決める前にしっかりとした知識をつけることが大切です。
手術を考えているあなたのためにETS手術の効果、費用、副作用等に絞ってご紹介します。

ETS手術は背骨の近くにある交感神経を切断する手術


ETS手術は、汗を出す指令を出している交感神経を切断して、汗自体を止める手術です。

そもそも、交感神経は体中にありますが、手汗を止めるために切断が必要な交感神経は背骨の近くにあります。
手汗を出している交感神経は背骨近くに3本通っており、第2~第4交感神経と呼ばれています。

これらの交感神経は第2交感神経が一番深く発汗に関係しており、第4交感神経が一番関係性が薄い交感神経です。
ETS手術では、この中のうち、どれか1本を切断することで手汗を止めています。

ETS手術は片手、足、脇の下、頭部などに対しても行える手術ですが、止めたい汗の部位で切断する交感神経の部位も変わります。
必ずしも背骨近くの交感神経だけで止められるものではありません。

ETS手術の時間は20分程度で終わるので日帰り手術が可能


ETS手術は脇の下を切って行う内視鏡手術です。
手術までの流れは、

  1. 手術の説明を受け、手術日程を決める
  2. 全身麻酔を受け手術を受ける(長くても30分)
  3. 覚醒までを待って退院
  4. アフターケア

となっています。
手術の時間は20分程度で終わります。
麻酔が切れたら帰ることが出来るので、日帰り手術も可能です。
アフターケアは手術後の経過を確認するために3~6か月後に来院することがあるようです。

ETS手術を受けると手汗は止まる


手術内容を見てみると、汗の指令自体を出さなくなるので、ETS手術を受ける人のほとんどは手汗が止まります。
稀に手汗がぶり返してくる人もいますが、手術を受けた人の中で1%程度と非常に少なく、再発したものの、以前よりもかなり手汗は抑えられている、という人がほとんどなので、効果は絶大と言えます。

「手汗がダラダラ出てしまって、何としても止めたい」「今までいろんなことをしてきたが、手汗が止まらなかった」という人にとってはかなり有力な手汗の対策方法といえます。

ETS手術の費用は保険適用で、8~9万円で行える


ETS手術は保険適用できます。
したがって、本来は30万円程度しますが、ほとんどの病院で8~9万円程度で手術を受けることが出来ます。
ボトックス注射が効果半年程度で1回5~10万円なので、非常にコスパも高い金額だと思います。

ETS手術の副作用は手以外のところから以上に汗が出る代償性発汗だけじゃない


ETS手術の副作用の中で一番有名なのが、代償性発汗
です。
それ以外にも、体温調整が出来なくなる異常や、手の異常な乾燥などがあります。
一つ一つその詳細を見てみましょう。

代償性発汗

今まで出ていた手汗が出なくなったので、交感神経が「他のところで汗を出せ!」という指令をだして、手以外の部分から大量に汗を出してしまう状態です。

ETS手術によって手汗が止まった殆どの人が代償性発汗の副作用が出てしまい、悩んでいます。
人によっては頭から大量に汗が出て滝汗になってしまったり、太もも周りからの発汗が酷く、漏らしてしまったのではないかというくらいの発汗がある人もいます。

代償性発汗の副作用は第2交感神経を切断するとかなりの確率で起こるとされており、第4交感神経を切った場合はあまり起こらないとされていますが、ETS手術を行っている病院でも、『個人差があるので、「第4交感神経だから安心!」とは思わないでください。』と書いてありますので、気を付けてください。

体温調整の異常

ETS手術を受けた人をサーモグラフィーで映した内容が話題を呼んだ時期がありました。
普通の人に比べて体温調整が全くできておらず、暑い所にいると、体温もどんどん上がり、発汗による体温調節ができない人が多いことがわかりました。

手術後に普通に生活している人も気が付いていない人が多く話題になりました。

ETS手術を受けた後に、夏場に発汗が止まってしまい、熱中症になる人もいるようなので、こまめに体温調整を意識しないといけなくなるようです。

手の平の乾燥

これは誰しもが予測できる内容だと思いますが、今まで手汗である意味保湿出来ていたものが、一気になくなってしまうので、乾燥が著しく起こり、ガサガサになってしまうことがあります。

私の知り合いのネイリストの人に話を聞くと、「今まで手汗がすごかった人が冬場にいきなりガサガサになってて、手全体で見たらまだ手汗が出ていた時の方が綺麗だった」なんて話をお客さんから話されたということでした。

今はまだほとんど乾燥したことないので、気にしてないあなたも、こういう危険性があることを意識してください。

ETS手術は手汗対策の最終手段と考えてください

ETS手術は確実に汗を止めることが出来る唯一の方法です。
しかし、この手術は一度行ってしまうと、再度の手術で元に戻せません。

「手汗なんて一切出ないでほしい」「手汗がないだけで人生が180度変わる」と思っているのは私も同じです。
でも、今回まとめた副作用の部分を見て、もう一度考えてみてください。

手汗が止まる代わりに起こる副作用で新たな悩みを抱えている人もいます。

それでもどうしても絶対に止めたいと考えているのであれば、手術を検討し、医師にも相談してみてください。
その上で決めたのであれば、きっと後悔しないと思います。

よく検討して、自分の納得できる手汗対策をしましょう。

      2017/10/07

 - 手汗を抑える